家庭医療専門医のTGです。もう年末ですね。
家庭医・総合診療医にとっての冬の風物詩とも言えるのが「家庭医療学冬期セミナー」(通称「冬セミ」)です。
冬期セミナーに「緩和ケア領域の一歩進んだポートフォリオの作り方」って企画を出すのはどうかな?
というBIG BOSSの呼びかけで連携医療・緩和ケア科から新たなコンテンツを作り出すことになりました。
今回の記事は、以前に紹介した当科の「緩和ケアポートフォリオ相談会」(詳細は過去記事を参照)からスピンオフ企画として、レクチャーコンテンツが爆誕した!というご報告です。
冬セミとは?
「若手医師のための家庭医療学冬期セミナー」が正式名称です。
毎年行われる学術大会と並んで、知識のアップデートを図る場です。多くの家庭医・総合診療医にとっては学会より身近に感じられる「同窓会」のようなものかもしれません。
ここ数年は東京大学・本郷キャンパスで開催されていましたが、2021年の第16回からオンライン+オンデマンド配信の形式になり、今年も踏襲されています。
こちらは冬セミの目玉イベントである全体講演の様子です。
特筆すべきは、運営がすべて若手総合診療医たちでなされていること。しかも、スタッフになれるのは2年間のみで、毎年メンバーが入れ替わりながら、発展させているのです。
家庭医療ネタから気候変動までカラフルなコンテンツ!
まずオンラインLive配信のコンテンツを見てみましょう。
どれも魅力的ですね。TG的にいつも感心してしまうのが、毎年応募している先生方ばかりなのに、いずれも同じ内容はなくて、内容は進化し続けているということです。
次にオンデマンド配信をみましょう。
ありました!厳しい選考過程を経て、採択されました👍
オンデマンド配信なので、2月5日から3月31日まで、自宅で、寝間着姿で視聴が可能です。
レジリエンス「爆」上がり?何を学べるの⁉
説明はこんな感じです。少し煽り気味のタイトルだな、と感じる方もいるかもしれません…。
レクチャーのさわりの部分を紹介します。
①前提:緩和ケアケースは複雑困難事例になりやすい
- 家庭医・総合診療医は終末期ケースも当然のように診る
- 終末期ケースはいわゆるカオス症例が多い(残された時間が少ない、先延ばしにした問題がふんしゅつする、患者・家族の感情が出やすいなど)
- 症状緩和や緩和コミュニケーションの訓練を受けているわけではない場合も多く、不全感を覚えやすい
- さらに、ポートフォリオに仕上げるための方法論がトータルペイン(身体・精神・社会・スピリチュアル)の枠組み一辺倒になりやすい。指導もしづらい。
②このレクチャーで学べること
- トータルペインとBPSモデルとの親和性
- レバレッジポイントを見つけるBPSモデルの視点の、トータルペインでの活かし方
- 振り返り、ポートフォリオ作成を通じてレジリエンスが高まる理路
③結論:家庭医療・総合診療の現場で培った経験がこれほど活かせる領域はない❗
- 医学知識(マルモ、オピオイド)、BPS、患者中心の医療の方法、家族志向ケア、コミュニケーション、多職種連携、チームビルディング、自己省察、すべての知識・能力を総動員する必要がある
- 結果的に緩和ケアに関わる家庭医としてのレジリエンスが爆上がる!
さらに!レクチャー映像の中では、緩和医療専門医であり、日本緩和医療学会の理事でもあるBIG BOSSこと柏木部長から、「緩和ケア医の視点から家庭医に期待すること」なんてテーマでの座談会も企画しています(医学雑誌の冒頭企画的なものです)。
まとめ
家庭医×緩和ケア領域の教育コンテンツ発信基地として、連ケア科がますます熱くなっています。
引き続き、緩和ケアをちゃんと学びたい家庭医・総合診療医の方々のjoinをお待ちしておりますので、気になる方は気軽にご連絡くださいね(*^▽^*)
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