スタッフの石上です。

今年からスタッフとして活躍している竹下先生の中間発表です。

彼は元外科医で離島医療に8年間も従事していた先生です。ナイスガイです。

今回のテーマは”ネガティブケイパビリティ“です。

竹下先生

宜しくお願いします!

患者さんに誠実に向き合うと、もっとできることはあるんじゃないのか?と思います。

自分も常にこのような疑問と向き合ってると思います。臨床では、ずっと悩み続けるのだろうなと感じます。

ネガティブケイパビリティは”何もしないこと”でも”諦める”でもありません。

わからない状態でも耐え続けて問い続ける力です。

学校で鍛えられるのはポジティブケイパビリティ(問題解決能力)です。

医療においてはSOAP、診断、治療が該当します。この能力は当然”いい医者”として重要なものです。

どちらが良い、悪いはなく、両方大事ですね。ネガティブケイパビリティだけ大事だというのが一人歩きすると、本当は助かるかもしれない人を見逃す可能性すらあります。

緩和ケアの文脈では、Not doing, But beingという言葉が重要です。

不確実な中で、患者家族も気持ちは揺れます。早く決めてほしいと思ってしまうところでも揺れるのは当たり前だと思うようにしています。

またコントロールできないものは一旦手放すことが重要だと感じています。医療者が責任感を持つのは重要ですが、一方で家族の歴史や社会的な状況はコントロールできないものも多いです。

そのような時にはベストは尽くした、見捨てることはなく、またチャンスが来たときに考えるという姿勢でいるようにしています。

健全な境界線(Boundary)を養うことも重要と考えています。

自転車の両輪のように、ポジティブケイパビリティを養いつつ、ネガティブケイパビリティも養っていきたいものですね。CureとCareの両立を目指していきたいですね。

とてもいいテーマの発表でした。引き続き一緒に勉強していきましょう。

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