スタッフの大竹です。
6月14日から6月15日にかけて開催された、第29回日本緩和医療学会学術大会/第37回日本サイコオンコロジー学会総会 合同学術大会に参加してきました。
私は6月15日(2日目)のみの参加でしたが、6月14日の深夜に神戸に到着し、当日は朝から参加することができました。
ここでは印象に残ったセッションを2つ、紹介させていただきます!

ぜひご覧ください!
- 6月15日(土) 8:00-9:00 理想の緩和ケア研修環境を考える
飯塚病院 連携医療・緩和ケア科の柏木秀行先生、石上雄一郎先生、髙橋佑輔先生による交流集会でした。

緩和ケアの学習者にとって理想的な緩和ケア研修環境を議論し、その実現の困難さの共有を行いながら、全国的なネットワーク構築に貢献することを目的とした交流集会でした。大会前に行ったアンケート調査も踏まえながら、4-5人程度のグループに分かれて各施設の取り組みや考えについて議論しました。

朝早くにも関わらず30人以上の方が参加されており、グループディスカッションでは活発な議論が行われていました。

特に、「あったらいいなと思う緩和ケア研修環境」や「病院や学会への要望」といったテーマについては、様々な意見が出てとても興味深かったです。
学習のニーズはあっても、緩和ケアの指導者が少ない、ということについては少なくない施設が感じている課題のようで、オンラインカンファレンスやレクチャー動画などといった教育機会を増やしていくことも意見にあがりました。
- 6月15日(土) 9:20-10:50 スピリチュアルケアの実践における支援者の姿勢
大阪歯科大学の田村恵子先生、愛染橋病院の中井珠惠先生、大阪国際がんセンターの和田信先生と、東京女子大学現代教養学部人文学科哲学専攻の榊原哲也先生のシンポジウムでした。
このシンポジウムは、スピリチュアルケアの実践に携わる医療従事者と宗教家が、各々の実践を紹介し、スピリチュアルペインに対して、そこに関わる支援者には何ができるのか、その時人と人とのあいだに何が起きているのか、といったことを考え、議論する内容でした。

特に印象に残ったのは、田村恵子先生が講演の中で示されていた、患者と対話する中でのご自身の思考の流れと気づきについてです。
苦悩を抱えた患者と話す時、まずは問題解決モードになり、解決方法を模索することになるが、徐々に解決することが難しいと自覚されていく。そしてその、自身の悩む姿が目の前の患者と重なって感じられてくる、といったお話は、苦悩する患者と、なにかできることはないかと思う医療者の、唯一無二の関係性から生じる感覚であり、そういった感覚を持つ相手がいるということこそがスピリチュアルケアの一つの側面であるというように感じました。

また、講演の中では、患者さんからの言葉を受けて、田村先生が何を考えてどういった言葉をかけたのか、そのやりとりの一部が紹介されており、自分の中に留めておきたい言葉をいくつも発見することができました。
普段は直接指導を受けることができない先生方が、ベッドサイドでどのように患者さんと接し、話しているのかを垣間見ることができるというのも、学会の醍醐味の一つだなと感じました。
この他にもいくつかのセッションを見て、いろいろな学びや刺激を得ることができました。
飯塚病院 連携医療・緩和ケア科のOB/OGの先生方や、これまでお世話になってきた方々にもお会いすることができ、非常に嬉しい機会でもありました。
今回の学びを自分なりに取り入れて、今後の診療に活かしていきたいと思います!
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