8時30分 オンラインカンファレンス

朝8時30分にオンラインでカンファレンスを行います。緩和ケア病棟の夜勤帯の申し送りを全医師で確認し、その後連携医療・緩和ケア当直の医師の申し送りを行います。当直の際に困ったことや教訓的な事例があった場合は全員で意見交換を行い、診療オペレーションの改善やエビデンスの確認を行います。その後は全体での情報共有の時間を設けます。治療やケアに悩む事例がある場合はclinical auditとして体系的にレビューを行い方針について吟味します。

8時45分 チームカンファレンス

その後は各チームに分かれてカンファレンスを行います。医師3名から5名の小グループを4つ作っており、それらで診療の方針決定や情報共有を行っています。基本的にチームリーダーが専攻医や研修医それぞれの診療をサポートし、業務のサポートや面談の同席などを行います。また教育は1人のリーダーがすべて行うのではなく、当科スタッフ全員でサポートする形をとっています。1日の業務が17時までに終了するように各々が1日の予定を綿密にプランします。

9時30分 病棟回診

専攻医・研修医では1人あたり5−10名の患者を担当します。患者数、複雑さ、病名はこれまでの経験や力量に基づいて割り振ります。また各チーム週1回は総回診を行います。

12時30分 昼食

昼食は職員食堂、院内のローソンや上島珈琲店、レストラン、近隣の定食屋の出前、持参のお弁当などですませます。医局にはコーヒーマシンやオフィスグリコも用意していますので、午後の業務に向けてエネルギー補給しましょう。

午後の業務①訪問診療

それぞれの医師は松口循環器科・内科にて週1回訪問診療を行います。入院中担当していた方をそのまま在宅でも担当することで、継続性を持った診療を行うことができ、急性期と在宅の両方に必要なスキルを養います。

訪問診療では半日で5−6人の患者さんを診療します。終了後は松口循環器科・内科医院の医師・看護師とすり合わせを行い1日を振り返ります。ある程度経験を積んだあとは休日・夜間の宅直も可能です。

午後の業務②面談

緩和ケア医にとっての病状説明・面談は外科医にとっての手術のように重要なものです。意思決定支援や心理的ケア、家族ケア、退院前カンファレンスなどを行います。医師には医学や緩和ケアに関する知識ではなく、コミュニケーションスキル、多職種との連携力、予後や経過を見通す力も求められます。面談はチームリーダーと一緒に行い、経験やケースに応じて少しずつ1人で行えるよう支援します。

終業

16時ごろからチームで1日のまとめと今後の予定確認のミーティングを行います。その後、当直医に業務を引きついで1日の業務は終了となります。ミーティング終了後は各自解散となりますが、有志で多施設抄読会に参加したり、緩和医療専門医試験の勉強会を行うなどの自己研鑽も行っています。