こんにちは!
連携医療・緩和ケア科所属、内科専攻医1年目のkentoです。

本の紹介2冊目です!
今回取り上げるのは…

『このあとどうしちゃおう』(著:ヨシタケシンスケ)

です!!

おじいちゃんのノート

ある日、おじいちゃんが亡くなりました。

孫である「ぼく」は、おじいちゃんの部屋で一冊のノートを見つけます。

「このあと  どうしちゃおう」と書かれたそのノートには、
おじいちゃん自身が、死んだあとにどうなりたいか、どうしてほしいかがかいてありました。

絵本は、「ぼく」と一緒にそのノートを読み進めていくかたちで進んでいきます。

バリエーション豊かな「このあと」

ノートには…

うまれかわったらなりたいもの

こんなかみさまにいてほしい

てんごくってきっとこんなところ

いじわるなアイツはきっとこんなじごくにいく

こんなおはかをつくってほしい

などなど、さまざまな想像や希望がかいてありました。

そのどれもが、想像力豊かでイラストもかわいく、
読んでいて思わずこちらも楽しい気分になってしまうものばかり。

さながら大喜利のように、愉快なアイディアが次から次へと出てきます。

わくわくしながら絵本のページをめくりつつ、
物語の後半で「ぼく」が感じること、起こす行動に、はっとさせられました。


おわりに

死について考えること、その考えを受け取ることについて、
楽しみながら考えさせられる、そんな絵本でした。

絵本なので、もちろん難しいことはまったくありません。
絵はとてもかわいらしくて、楽しくさらっと読めてしまいます。

また、本についている(全部ついているのかな?)ブックレットに著者インタビューが載っていて、
短いながらこれもとても良い内容でした。

父も母も健康で元気なときに、もっとカジュアルに死について話ができていたらよかったな、と思ったんです。

たとえば「私はケーキが好きだから、死んだらケーキをお供えしてね」と言われた場合、その人の死後にケーキをお供えすることで、その人がいなくなったあとも何かしてあげることができるし、生前の願いを叶えてあげられたことで、残された方は救われますよね。そういうことをもっと、バリエーション豊かに、面白おかしく話しちゃおうよ、というのがこの本の狙いです。


絵本のコーナーに行くことはあまりないかもしれませんが、
見かけたらぜひ、手に取っていただきたい一冊です。

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Thank you for reading !!