さて、その後大きなうねりと化したCOVID-19の第四波ですが、地域ごとの差こそあれ、発症者数は少しピークアウトしてきているのかも知れません。しかし重症者病床の稼働率はまだまだ限界を超えており、現場の医療者の奮闘はまだまだ続いています。緩和ケア病棟の閉鎖・転用の知らせはあとを絶たず、在宅でのCOVID-19患者の診療の過酷さもいたるところから聞こえてきます。さらにこのあと新たな変異株の波が押し寄せてくるかも知れない…まだまだ嵐の夜は明けません。
だからこそ、緩和ケアの学びの小さな灯りを燈し続けていきたいと、わたしたちは考えています。

PaCTiとは?

突然ですが、2020年3月より緩和ケアオンライン勉強会をはじめました。

取り扱うのは「ガチ緩和

こんな書き方をすると「緩和ケアを冒涜するな」という声も上がるかもしれません。でもちょっと落ち着いて聞いてください。

緩和ケアの勉強会ってたくさんあります。最近は基本的緩和ケアといって、全ての医療者が緩和ケアを学ぼうという風潮になってきました。まだまだ普及啓発は足りませんが、これからです。

こういった(あえてこう書きますが)ライトな緩和ケアが広まる中で、同時にディープな緩和ケアにもスポットライトが当たるようになります。

「基本的緩和ケアはわかった。でも困ってるのはそれでは対応できない複雑なケースなんだよ」

そんな声を耳にします。そういうときどう勉強するのがいいのでしょう。

もちろん近くに緩和ケアの専門家の先生がいればいいんですが、それはとっても恵まれた環境です。そもそも緩和ケアの大家の先生って少ないからなかなか繋がれないのもネックなところ。

そこでPaCTiです。オンラインで繋がる勉強会、サロンのような場所を作って、ディープでニッチでなかなか聞けないけど味わい深い話が聞ける場所を作る場としてPaCTiが産まれました。

ディープでニッチでなかなか聞けないけど味わい深くクセになる緩和ケアの話。って長いですよね。そこで平たく「ガチ緩和」という言葉にしました。

かれこれ20回、総勢2000人を超える方に(多分)ご参加いただいています。

今回のテーマはポリファーマシー

さて今回は、西伊豆健育会病院内科の吉田英人先生を講師にお迎えして「ポリファーマシー」について学びましょう。

高齢者医療の現場などでしばしば取り上げられるポリファーマシーですが、緩和ケアのセッティングにおいても、大きな課題の一つです。エンド・オブ・ライフケアの場面では、患者さんの内服のちからが落ちていく中で、それまでの治療経過の中で積み重ねられてきた薬剤の整理に頭を悩ますことが多いと感じています。

あるいは緩和ケアチームとして治療期の方に関わる際にも、主科主治医の処方にアドオンして症状緩和薬を処方する場面が多く、そんなときにもポリファーマシーの問題に直面します。
緩和ケア専門職にとって、実は身近で悩ましい課題であるポリファーマシー。より深く知って、わたしたちの実践を変えていくことができればと考えています。

開催日時・お申し込み方法

2021年6月4日(金) 21時~(1時間程度)
演題「ポリファーマシーとの上手な付き合い方 in PaCTi」
演者:西伊豆健育会病院内科 吉田英人先生
対象:緩和ケアに関わる医療・介護職、医歯薬看護系学生 
参加費:500円〜(PayPalを利用した受講後支払い。学生は無料です)

以下のURLからお申し込みをお願いします。

お申し込みはこちらから
zoom の登録サイトにリンクします

今後も乞うご期待!

PaCTiでは、緩和ケア従事者が今知りたいこと、学びたいことにフォーカスして、勉強会を継続していきます。
今後も興味深い内容が控えていますのでお楽しみに!(んがぐぐ)
また「こんなテーマを取り上げてほしい」「この人の話を聞きたい」といったご要望がありましたら、ぜひコメント欄にお寄せください。自薦・他薦を問いません。

おすすめのポリファーマシー本

吉田先生の書かれた「ポリファーマシーで困ったら 一番はじめに読む本 研修医、新人薬剤師のうちに知っておきたいポリファーマシーとの上手な付き合い方のコツ」、とてもおもしろかったです。

https://honto.jp/netstore/pd-book_29196308.html

もしご興味があれば手にとってみられてはいかがでしょうか。

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