スタッフの石上です。
頴田病院の家庭医プログラムの後期レジデントの西泊先生がローテ3ヶ月を終えて最終発表してくれました。彼は2年前にもローテをしてくれており、おかわりローテになります!
彼はトラチーム(Transition of care)を回ってくれています。社会資源の調整を中心に学ぶことができる取り組みです。
がんと非がんの大きな違いは予後予測の違いです。
またデバイス(見ることができない病院がある)や新規薬剤(療養場所の変更による制限)もあります。
意思決定支援や長期的な視点にたった社会資源調整が必要です。
①アウトリーチで近辺にある病院見学
急性期が終わって転院後で見てくれる先生は非常に多忙であること、専門家に関わらず担当していること、救急外来・病棟管理・通常外来・場合によっては在宅も行い、1人何役やってるんだという状態だったとのことでした。全ての病院がそうした状態でないとはいえ、少ない医師数で色々なことをやらなければいけないという現状を見てくれました。
実際にお願いはするけれど、どんな光景なのかわからないと、患者さんへの説明もしにくいですよね。
②介護保険支援室
介護保険の代行申請や介護に関する相談について学んでいただきました。
③トラチームカンファレンス
週に1回、SWや退院支援ナースと共に、長期入院患者のケースディスカッションや周囲の病院との連携プロジェクトを話し合ったりしています。
④心不全アウトリーチ
頴田病院と心不全アウトリーチプロジェクトをやっています。連携医療緩和ケア側として考えていることを知っていただけたと思います。
彼はタイムマネジメントの改善についても取り組んでくれました。
急性期治療が落ち着いてくると、徐々に老年内科のプロブレム(認知症や介護保険のこと)・患者の価値観を聞いたり、家族の思いを聞くこと(ACP)・ケアのゴールに合った治療と社会資源の調整が一番メインになると思います。
その状況で、急性期の医療プロブレムを10個並べていたとしても、転院先の先生は読む暇もなければ、患者のアウトカムにもつながらないのではないかと感じることがあります。
なので、連携医療・緩和ケア科では、患者にとって重要なプロブレム(予後を規定するもの・状態の変化に関わるもの)などに絞ってもらうようにお願いしています。
担当できる患者さんの数もこのローテ期間中に徐々に増えてきており、着実に成長した姿を見せてくださり嬉しく思いました。
西泊先生ありがとうございました。
家庭医療は緩和ケアと親和性があります。トラチームはまだ発足したばかりですが、非がん患者の緩和ケアの本丸だと思います。興味がある方はぜひ見学に来てください!
見学のお申し込み方法について
オンライン面談について
- 緩和ケアの研修や当院での勤務にご関心があっても、こういった社会状況では見学が難しいという方もいらっしゃると思います。
- そこでオンラインでの情報交換やご質問へのご回答もおこなっております。
- 個別に勤務の様子や研修内容、具体的な雇用契約内容などについて30分−60分程度、お話しさせていただきます。
- 以下のフォームより、オンライン面談の希望とご記載いただきご送信ください。
みなさまと一緒に働ける日を楽しみにしています!